イカ

そんな魚も三枚に捌けないようなやつが、ヤリイカをまるごと頂いたって、どーしたらいいかわからないんだけど。台所がかつてないくらいに異化効果を…。イカは一杯って数えるんですね。

巨大イカこえーよ。写真でみたけど。なんなんだろねこの恐怖感わ。普段一般的に目にするイカがそのままサイズアップした感じがこえーっていうか。マクロフィリアによる固着っていうより、神話的な畏怖心みたいなもんかな。調べてみたら、古来より北欧の伝承で、海に現れる巨大な怪物を「クラーケン」って呼んでて、海の脅威として畏れられていたそうな。多くの船が襲われたり、間違って島だと思って上陸しちまったとか、いろんな伝承があるみたいだけど、現在の生物学的な見解から考えれば、全長10kmのその島は巨大魚(日本の妖怪で赤えいってのがいるらしい)だったていうのはフィクションだとしても、今日の深海で生息が確認、観察されているダイオウイカ、ホウズキイカを、あるいはクジラを…「クラーケン」って呼んでたのかもしれない。ダイオウイカを実際に見て、超自然的(まぁメタフィジカル)な思考から、観念上の神話的なクラーケンが生まれたのか、自然に対する信仰や畏怖心から要請された想像上のものなのかは、おそらくどっちもそうだって感じだけど、言い伝えでしか知らなかった古の人が、実際それが海面上だったり座礁してきたものを眺めたりしてたんのだったら、それはなんていうか衝撃と同時に、日常からの裂け目が予期的にある程度ゆるやかにコード化されてるから、いろんなもんがそん時に浄化できたんだろうな。

構造の「モデル」はそれが変化できるという点で、実在する。科学はそこから違うものを持ち帰るし、神話的な思考も科学とそのつど混淆すればよい。子供の頃、哲学は自然哲学以外あり得ないと思っていた。

こえぇーのぉー。