おひさ
尋常じゃない頭痛がここしばらく続いていて、酷いもんでした。煙草吸いすぎたからかなぁ。
最近おもしろかったのは、『思想地図vol.4』のなかの、中川大地氏の「生命化するトランスポストモダン」への助走ー「環境」と「生命」の思想戦史。同じようなこと考えてるひとがいるんだなー、と思ってちょっとおもしろかった。
ずっとゲシュタルト崩壊ぎみだったから、いまモニターに映ってる文字がすごく美しく見える。…思いついたままに書こう。最近は表現とかテクノロジーのことについてよく考えていて、まぁ音楽とテクノロジーの関係における個人的な問題なんだけど。テクノロジーの進歩を積極的に追うべきだって気持ちと、それはあまり良い過程・結果は生まないだろうっていう悲観的な考えがぐるぐると回ってて、両方目配せしときゃぁいいんじゃないのっていう最も妥当な知恵は、すでに頭の片隅で鈍い輝きを放ち存在しているんだけど、あーだーこーだ、考えてる。テクノロジーと表現の問題はどの分野でもあると思うんだけど、音楽に関しては特別な何かがあるんじゃないかなぁ。
前述の『思想地図vol.4』でも、2010年のキーワードとして「ハイブリット」というキーワードが挙げられていたけれども、それは音楽においては(特にポストプロダクションの過程において)、10年前から自明のものだった。というか、もしかしたら音楽そのものがいつでもハイブリットなものだと言えるかもしれない。これは思想地図の周辺の方々の、守備範囲の問題でもあるのだけれど、それは批判ではなくて、音楽批評(あるときから叫ばれ続けている音楽と言表の関係の考察も含めて)がこの10年どうだったかなぁっていうものでもある。ほとんどそういうものを追ってないから、よくわからないのだけれど、優れた音楽はアニソンと初音ミクだけではないのだ。「オタクー思想」界隈は、エクスペリメンタルなものやアンダーグラウンドな音楽に対して疎い人が多い。リビドーの問題かもしれない*1。そうなってくると佐々木敦氏は貴重な存在だなぁと思う。んでいま読んでいるのが、佐々木氏と『FADER』を創刊していた(休刊中なのかな?)、原雅明氏の『音楽から解き放たれるために』。おもしろいよ。この人のHEADZのCDのライナーノーツが好きで、いつも共感してたんだけど、だんだんHEADZで書かなくなってくる時期(最近書いてないよね?)とぼくのHEADZ離れの時期は結構シンクロなところがある。
“解き放たれるために?”では、ないのでご注意を。“?”はいらない。
音楽から解き放たれるために? ──21世紀のサウンド・リサイクル
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↑このアルバムのライナーノーツは大谷能生氏ですが。
*1:それは「批評家」固有のものと、「社会」における音楽へのそれだ、と曖昧に記しておくよ、へへ。
Lead Singer/Flossin
久々に聞いたんだけど、いやー、やっぱすごいね。このアルバムはどう考えてもやばいでしょ、いろんな意味を込めて。
名盤だと思うんだけどね。メンバーもその界隈では有名な人たちだけど、ほとんど言及されていない。なんでや!このアルバムでは KID606、Zach Hill、Christopher Willits の三人でやってて、現在はMatmosも参加してるらしい。Myspaceあった。
http://www.myspace.com/thisbandisflossin
『Lead Singer』の後はEPをリリースしてんだね。ちょっとフリージャズっぽい。
いや、ホントに好きなんだよね、これ。00年代で一枚どれかって言われたらこれ出すね。時代性とかあんま関係なく好き勝手に暴れてやってる感じだけど、明確な意志を持った身体的でストイックな実践だと思う。このバンドはZach Hillがいないとはなしになんないし、彼が参加してるプロジェクトのなかで最も彼らしさが爆発してて、唯一無二のドラムな感じがするんだけども。いろんな意味を込めて。
リリース当時いろんな人に聞かせて「え?」って反応が多かったけど。今なら、きっと…。
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その虚偽リスト
ただ単に不安煽ってんじゃねーのっていう(笑)いや、いろいろまた少しばかり書こうと思ったけどやめた(笑)
とりあえずもう無理ぽ、メタゲームは。でも、とりあえず。
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社会理論入門―ニクラス・ルーマン講義録〈2〉 (ニクラス・ルーマン講義録 2)
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This is How We Walk on the Moon.
こうして事後的に書いたものを読んでみると、老人でも語ることを控える人生の達見ぶりですな。でも書かれていることは真実であり、その半分は虚偽だと言っていいでしょう。この半分はもちろん量の問題ではありません。これは気分の問題です。永遠の退屈さと喧噪のことです。
そんなことはいまさら言うまでもないってことぐらい、私でも理解できます。最後の「最高の曖昧さなのだ。生とは」がもう少し肯定的に、エネルギッシュに響くとも思ったのですが、このとおり、何かどんよりな感じになってしまいました。別に「最高の曖昧さ」というのが不確定性を表しているわけではありません。でもそれは何だろう。
これは控えめな私の矛盾なのですが、2010年に対して少しばかり希望を抱いています。そもそも天体の運動のささやかな一部分を形成する地球の公転において、その2010年という区分がなんら特別なものではなく、全く持って恣意的なものであるということは言うまでもありません。何年代云々のDecade論についてあまり喋る気もおきませんが、でも漠然とではありますが、そういう気持ちを抱いて日々を過ごしています。もう何度目かの幻滅のことかもしれませんが。
私にとっては現在が世紀末なのかもしれません。10年、時間を巻き戻して生きているのです。おそらく12月31日は、ユダヤ教徒のようにして救済の到来を待ち構えているでしょう。もちろん世界時間から10年マイナスしてもまだ世紀の変わり目ではないことは、計算機を叩いて現在確認済みです。これは作者の完全なミスです。重要なことは、何度でもはじめることです。アイオーンです。別にアイーンでもいい。何でも構わない。
みんなが万事休すで最高に盛り上がってるときに、それは突然いなくなります。歴史の伴侶である「うまくいかない」は至る所で待ち構えています。これはヒステリーババァの金言ではありません。どっちかっていうとアイーンの方です。結局こういうことなのです。これは精神分析的に考えられるべきものではありません。私にとっては単なるミスであることが、審美的なまでの関心なのです。難しくて簡単なことです。ものすごく些細なことです。間違えちゃった、テヘッってやつです。本質的な忘却の問題かもしれません。
世紀末の準備としてまず報告しておかなければならないことがあります。それは2001年のあの出来事です。
禅お茶の間が釘付けとなったあの事件のことです。まるで映画のワンシーンっていうあれです。私はあれをリアルタイムで見ていません。中間試験かなんかの最終日で、家に着いてすぐにベッドに飛び込んで18時間寝た挙げ句、9・12の早朝、近所の酔っぱらいのオジさんの口から、はじめて知ったのです。嘘をつくなと思いました。法螺だと思いました。20世紀の遺物の戯言だと思いました。それこそ映画のワンシーンだと思いました。
虚構がある種の真理性を纏ってしまうことにそのころから執着していたのです。朝食もままならないまま、急いで学校に向かいました。とりあえず言い訳を考えようと思いました。ここでカールハインツ・シュトックハウゼンを思い浮かべる方もいるでしょう。あるいはポール・ヴィリリオを思い浮かべる方もおられましょう。でもそれは関係ありません。
大事なことはまだ言っていません。錯誤は関係的な概念で実体性を持っていないという虚偽についてだけです。眠いのでここいらへんで筆を擱きましょう。
起床しました。政治家における代理表象の問題についての楽しい夢を見ました。昨日の戯言の続きでも書こうと現在こうして筆を取って書いてるわけです。もう筆の喩えはやめます。タイプしています。「続きでも書こう」の「書こう」が「仮構」で変換されたのです。
アンリ・ベルクソンの『道徳と宗教のニ源泉』について調べようと思ったのでしょうか。よく憶えていません。もう11月ですね。日が落ちるのが早い。最近はフランク・ザッパのシンクラヴィア期の作品を聞きました。これが私の求めていた音だという啓示が何度も襲ってきました。ですからあまり聞かないことに決めました。
また何度でもはじめなければいけません。それは再開としてなされるのでしょうか。世界は未だ見ぬところからやってくるのでしょうか。天使の姿をしているかもしれない。
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Frank Zappa: Greggery Peccary & Other Persuasions
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2009(仮)
溜息と、繰り出される饒舌さと、沈黙のなかで、儀礼と、その圧倒的な遂行力のなかで、もう何度目かの再開された戸惑いから、示しのつかない暴挙を恐れるもう何度目かの抑制さえ、数えることも億劫になる。
定式化されたふるまいがあるのだろうか。それは残酷な調教なのだろうか。決定的なのだろうか。決定的だが、まだ猶予はあるのだろうか。勿体ぶって重大なことであると喧伝し、忘れるなと命令するのだろうか。それとも担うには少しばかり重すぎるので、吐き出すようにして、喪の言葉は伝播していくのだろうか。
幼年時代に培われた世界把握は、幾度となく繰り返されるその出来事に忠実に、大事なことを言いそびれる。
なんのことはない。「人が死ぬ」のだ。それが日常的だというつもりはない。有限性と投企について、現存在について粛々とお説教するつもりもない。自己の死後の祭儀についての段取りを嬉々とお喋りするつもりもない。人生とは無意味であるという、人生の無意味さの過大評価をお披露目するつもりもない。
個体の死をめぐる解釈や判断なら、見聞きした情報でもって、ある程度意見交換できるかもしれないが、それはふさわしくないだろう。
最高の曖昧さなのだ。生とは。
分類の目眩というものがあるのだ。
いや、本当におもしろかった、これ。前著の『系統樹思考の世界』から続けて一気に読んだけど、いろいろと考えてたことが、すこしばかり「整理」されて、見通しが良くなった気もする。こういう人は本当に貴重。
構成主義と実在論のカップリングが最も駆動するのが、進化生物学や生物分類学なわけで、そこいらへんに倫理や制度設計だったりを思考する契機があるような気がしてたのだが。
というか、これはブルーノ・ラトゥールが『虚構の「近代」』で述べていたようなことなわけで。
書いてる最中に急浮上してきたのだった。憲法のところとか。
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偏愛について
Kは自分の作品に足りない刺々しさ、毒の、アリバイ工作のため、Tの奇妙なふるまいが必要となる。
一方、TはKのその優等生的な作業に対する無知な尊敬と傲慢な意識から、Kを自分に欠かせないパートナーと看做している。
二人の作業は密室のなかで執り行われる秘儀のため、想像するのは難しい。
二人は別々でいるとき、お互いの悪口を言う。
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Beauty Is A Rare Thing: The Complete Atlantic Recordings
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